遺産分割協議書の作成は1枚に全員分の署名押印が必要か?

相続が発生し、ある特定の相続財産を法定相続人のうちのどなたか一人に承継させたい場合があると思います。
例えば、相続人が配偶者1人・お子様2人の合計3名いて、相続財産が不動産(土地や建物)の場合、3名の共有財産にするよりも、どなたかお1人の単独所有にして、あとのお2人は、自身の相続分に相当する金銭を受け取る方が、後々の管理がしやすいとお考えになるケースは多々あるかと思います。

こうした相続財産の承継を実現させるためには、遺産分割協議という話合いが必要になり、さらに相続登記をする際や預金財産の承継を行う場合は、遺産分割協議書という書類が必要になります。

では、この遺産分割協議書は、1通に法定相続人全員分の署名押印をまとめなければならないのでしょうか?
上記の例でいうと、1枚の遺産分割協議書に法定相続人3名の署名押印がなければならないのでしょうか?
答えは、必ずしも3名分の署名押印を1枚の遺産分割協議書にまとめる必要はありません。

同内容の遺産分割協議書を3通作成し、3名がそれぞれ1通に押印をすれば、相続登記の際にも預金手続の際にも有効に取り扱ってもらえる遺産分割協議書となります。
3枚の同内容の遺産分割協議書をあわせることで、有効に遺産分割協議が成立したと判断してもらえるということです。

相続人の中には、遠方の方や多忙の方がいて、なかなか一堂に会する機会を確保しにくい状況もあるかと思います。
もし、1通の遺産分割協議書に相続人皆様の押印をまとめなければならないとなると、せっかく協議自体は円滑に成立しても、書面の作成が進まないということになってしまいます。
そうした場合、遺産分割協議書を相続人の人数分作成し、相続人の方々は、そのうち1通に署名押印するという方法で書類を成立させることで、各種手続で使用することができる遺産分割協議書を作成することができます。

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